バイナリーオプションを始めて1年目で、
税金がいくらかかるのか、どうやって払えばいいか知りたい人へ
バイナリーオプションで得た利益にも、
給与所得と同じように税金が発生することをご存じですか?
バイナリーオプションで発生した税金は自分から払いに行かなくてはならない上、
払い忘れてしまうと「脱税した」とみなされ、大変なことになります。
このページではバイナリーオプションで稼いだお金に対し、
どのように税金が発生するのかを初心者の方にも分かりやすく解説します。
バイナリーオプションには税金がかかる
冒頭で書いた通り、バイナリーオプションで稼いだお金にも税金は発生します。
他から収入を得た時と同じように、
1月1日年末にまでに得た利益に対して「所得税」と「住民税」が発生します。
ただしバイナリーオプションで稼いだ金額が一定のラインを超えていなければ、
課税の対象にはなりません。
【課税対象にならないバイナリーオプションの利益】
- 他で収入のある会社員の方…20万円以下
- 他で収入のない専業主婦・専業トレーダーの方…38万円以下
つまり、バイナリーオプションを始めたはいいもののあまり時間がなく、
1年間で1万円しか稼げなかった…といった場合、
その1万円についてはすべてあなたのお金になります。
バイナリーオプション取引に使った「経費」は課税非対象
取引に使ったお金は経費とみなされ、課税の対象から外されます。
【バイナリーオプションの経費】
- 売買手数料
- 振込手数料
- バイナリーオプションのセミナー受講料
- バイナリーオプション関連の書籍購入額
- 経済新聞の購読料 など
上記以外にも、「一部だけなら経費になる」お金もあります。
例えば、バイナリーオプション用にパソコンを買った場合。
一括で経費に計上することは難しいですが、
減価償却で分割してなら経費と認められることもあります。
気になる方は税理士の方に相談してみましょう。
バレずに税金を払わない方法はない?
バイナリーオプションで得た利益を隠し、バレずに税金を払わない方法はありません。
取引しているのが国内のバイナリーオプション業者なら、
税務署に損益証明書が届くようになっているからです。
また海外業者の場合は、海外から大きな金額の入出金があれば
銀行が金融庁に届け出ることもあります。
このように国内・海外問わず、
バイナリーオプションの利益を隠し通すことはできません。
あとからバレた時には「脱税」扱いになり、
払うはずだった金額に加え、延滞税や利子税などを追加で請求されてしまいます。
税金の支払い方についても後述しているので、
みなさんは納税を忘れないように気をつけましょう。
バイナリーオプションにかかる税金の計算方法
税金の計算方法は国内業者と海外業者、どちらで取引しているかによって違うので、
それぞれ説明いたします。
国内業者の場合
国内業者で取引している方は、「申告分離課税」という扱いになります。
つまり、バイナリーオプションで得た利益に対しては
その他の収入(給与所得・不動産所得・事業用所得)にかかる税金とは
分けて計算されます。
具体的な数字としては、
経費を除いた「課税所得」に20.315%を掛けた金額を請求されます。
(合計20.315%=所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)
【課税所得ごとの課税金額】
課税所得 | 税率 | 課税金額 |
50万円 |
20.315% | 10万1,575円 |
100万円 | 20万3,150円 | |
300万円 | 60万9,450円 | |
500万円 | 101万5,750円 | |
1,000万円 | 203万1,500円 |
国内業者で取引するメリットとして、「損失の繰越申告」ができることが挙げられます。
損失の繰り越し申告とは、国内業者でバイナリーオプション(FXも含む)取引した、
将来3年間の損益が相殺できる仕組みです。
【損失の繰り越し申告によって税金が減る例】
取引年数 | 収益 | 前年繰り越し分 | 支払う税金 |
1年目 | -50万円 | – | 0円 |
2年目 | +100万円 | -50万円 | 10万1,575円 (50万円分) |
上の例では、2年目に100万円得しているので
本来支払う税金は20万3,150円(100万円分)ですが、
前年の損失を繰り越すことで税金が50万円分に減ります。
海外業者の場合
海外業者で取引している方は「総合課税」という扱いです。
海外業者から得た利益は「雑所得」に分類され、
給与所得や不動産所得と合わせて計算されます。
具体的な数字としては、課税所得によって以下のように変動します。
(課税所得の金額によって変動する所得税+住民税10%)
【課税所得ごとの税率と控除額】
課税所得 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 15% | 0円 |
195万円超~330万円以下 | 20% | 9万7,500円 |
330万円超~695万円以下 | 30% | 42万7,500円 |
695万円超~900万円以下 | 33% | 63万6,000円 |
900万円超~1,800万円以下 | 43% | 153万6,000円 |
1,800万円超~4,000万円以下 | 50% | 279万6,000円 |
4,000万円超 | 55% | 479万6,000円 |
【課税所得ごとの課税金額】
課税所得 | 税率 | 控除額 | 課税金額 |
50万円 | 15% | 0円 | 7万5,000円 |
100万円 | 15% | 0円 | 15万円 |
300万円 | 20% | 9万7,500円 | 50万2,500円 |
500万円 | 30% | 42万7,500円 | 107万2,500円 |
1,000万円 | 43% | 153万6,000円 | 276万4,000円 |
上の例では、2年目に100万円得しているので
本来支払う税金は20万3,150円(100万円分)ですが、
前年の損失を繰り越すことで税金が50万円分に減ります。
バイナリーオプションにかかる税金の支払い方
バイナリーオプションで出た利益について確定申告をし、
確定申告の内容を基に税金を支払います。
毎年2月16日~3月15日が確定申告の期間です。
【確定申告に必要なもの】
- 確定申告書 A様式orB様式(第一表、第二表)
- 源泉徴収票(給与所得者)
- 年間取引の損益換算書
- 所得控除、税額控除など各種控除をうけるために必要な証明書
- 経費の証明、計算に必要なもの
- 印鑑
所得税は毎年3月15日が期限なので、
確定申告と合わせて早めに済ませてしまうのが吉でしょう。
住民税は6月ごろに納付書が届きます。
(参考外部リンク:国税庁公式サイト「初めて確定申告される方」)
まとめ
バイナリーオプションで稼いだお金に対しても、
給与等と同じように税金がかかります。
課税の仕組みや課税率は、
取引しているのが国内業者か海外業者かによって異なります。
- 国内業者…申告分離課税
- 海外業者…総合課税
また国内業者で取引している方は確定申告の際、
3年前までの損失を繰り越すことができます。
みなさんはバイナリーオプションで利益が出たら、
忘れずに確定申告をしましょうね。
くれぐれも確定申告をサボったり利益を隠したりして、
脱税のペナルティを課せられないようにしてください。